2006年10月31日

風に舞いあがるビニールシート

離乳食を一日二回にしたら、何か一日が
ものすごく忙しくなった。
かなり手抜きで、簡単なものしか作っていないのにな…。
食べさせるのにも一苦労だから、時間がかかるのかな。

そんな中、乳をやりながらも片手で、すきあらばページをめくって、
夢中で読んだのが、
風に舞いあがるビニールシート。
これも直木賞受賞作。

風に舞いあがるビニールシート

これは、非常に力のある小説だった。
とにかく文章がいーんだ!
簡潔でありながら、緻密な正確な描写。
こんな文章を書いてみたいもんだと、少し書き写してみたり。

短編集。読んでいるときは、あれっ、ここで終わっちった!と思った作品も、
後で心に残ったときに、あそこで終わってくれてよかったと思えるんだなぁ。
作者の計算だと思う。

主人公はみんな「がんばっている」人たち。
「生き難いの、辛いの、この病んだ社会が」という作品が増加傾向にあるように思える昨今、
現実の社会に、自分の人生に、足をふんばって生きる人たちの姿、
かっこいい。
私もがんばらんとな。
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2006年10月27日

三浦しをん まほろ駅前多田便利軒

「八月の路上に捨てる」が、さくっと読めたので、
受賞作読書シリーズ第二弾いきますっ。
三浦しをんさんの『まほろ駅前多田便利軒』

まほろ駅前多田便利軒

出てくる登場人物がみんな愛くるしいお話。
特に主人公の二人は、そうそう、性格とか生活習慣が全然違っても、ピッタリくる「相棒」っているのよねぇと思わせる。

お話としては、まぁまぁ楽しめた。
ただ、ブンガク的な重みは、人の孤独や社会的な問題を要素として取り入れている割には感じなかった。
エンタメ小説。

それにしても、Amazonのレビューなどを見てみると、結構どうどうと批判的なことを書いていらっしゃいますねぇ、ドキドキしちゃう。
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2006年10月26日

八月の路上に捨てる

受賞作品を続けて読んでみる。
芥川賞受賞作である、
「八月の路上に捨てる」
八月の路上に捨てる

主人公の男性が、
自分の結婚生活がいかに始まり、いかに終わったかを、
職場の女性の先輩に話していく。

この男が、うざったい。
性格イマイチ、仕事もうまくいかない、
そんな俺でも俺なりにがんばってたんだぜぃと言いたいらしが、
そんな「イマイチ」を最初から最後まで読まされて私は
どうしたらいいんだ!

作者によると、離婚までに至った心情の変化をすべて書いてみたかったと、どこかで読んだが、ん、確かに書いてある。



中学生の時、吹奏楽部のクラブ見学に行ったときのことを思い出した。

入部の希望者が多すぎて、全員は無理だと顧問は言う。
顧問は、見学者一人一人に簡単に入部の動機を問うた。
「楽器が触ってみたかった」「楽しそうだったから」
「フルートを習っているから」「ドラムをたたいてみたい」・・・
一通り聞き終わった後、厳しくて有名だった顧問は言い放つ。
「今楽器がさわってみたいと言った人は、どうぞ、これから思う存分触って言って帰って下さい。
吹奏楽部に入るということは、そういうことじゃない」


私は「トランペットを吹いてみたい」
とダメな動機を言った一人だけれど、
だからこそ絶対入部する意義が明確になったナ、あの一言で。


小説として、作者の人は何を伝えたかったんだろう。
共感すらできなかった私には、その書いた、書かずには入られなかった核となる作者の思いが分からなかったな。
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2006年10月24日

自家製酵母でパンを焼く その2

レーズン酵母が、今までで一番いい状態で活動。
ビンのふたの隙間から、シューシューガスが漏れる音が聞こえるくらい。

これはよいパンが焼けるに違いないと、
カランツと胡桃をたっぷり入れたパンを焼いてみた。

tennen.jpg

ええかんじ。

tennen2.jpg

ええかんじ!

やっぱり、電子オーブンだと、ぐああああっと熱が通らない。残念。
本のレシピでは、その著者が電子レンジのオーブンを使っているのか、
ガスオーブンを使っているのかで、温度設定が全然違う。
ガスオーブンを使っている人の書いたレシピのものを作るなら、
最低20度は高く設定しないといけないみたい。

ぶどう酵母のパンの匂いがすきなのよねぇ。
くんくんくんくん(やめなさいっ)
はーえー匂い〜。
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2006年10月22日

トンカツボーイ

夫はトンカツが好きだ。
1〜2ヶ月に一度の割合でトンカツを摂取しないといけない。
まぁ、好きに食べればと摂取に関しては、放っておくか、付き合えばそれでいいのだけれど、
日常的にも「豚カツ」は彼の頭にある様子。


子どもに童謡を歌ってあげているときでも、
「トンカツ山の〜たぁぬきっさん〜♪」
「トンカツころころ、トンカツこ〜♪」(トンカツこって!)
などと、こっそり一部がトンカツにすりかわっている。

意味もなく、時々息子を
「へい!トンカツボーイ!」なんて呼んでるし。

どうするんだ、幼稚園で
「せんせー、CHICKPEAJr.ちゃんの歌だけ何かちがいまーす」
なんて言われたら!

そのうち本の読み聞かせで、
「おばあさんが川で洗濯していると、トンカツが、どんぶらこっこと流れてきました」
なんて言うのか。
「桃太郎は、お腰につけたトンカツを犬にあげました」
なんて言うのか。


きっと脳に、前頭葉の後ろ下あたりに「トンカツ野」というのがあるに違いない。
普段油っこいもの食べないのになぁ。
反動かしら。
おいしいトンカツ屋さんがあれば教えてあげてください。


ということで、
「きょーは、とんかつ食べるよ!」
って、さっき宣言されたので書いてみました。
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2006年10月20日

ライオンハート

恩田陸さんの『ライオンハート』

ライオンハート

あとがきによると、メロドラマをSF舞台で書きたかったそうだ。
確かに、なんか話がスイーティーだなぁーと思ったが、やっぱり「メロもの」だったか。

メロものは、どうして美男美女なんでしょう、惹かれあう二人は。
「○×は美しかった」「どうしようもなく惹かれる」なんて突然書かれても、
ハスッパなオバちゃんは、どうもねぇ、へーへーそうですか、と耳の裏を書いちゃうわけよ。ぽりぽりっとね。
しかも、主人公がエドワードとエリザベスときたもんだ!

(それなりに、ストーリーはおもしろかったです。決してけなしている訳じゃないんですヨ)

これなら、
ブスの瞳に恋してる
ブスの瞳に恋してる
こっちのほうが、リアルな「メロドラマ性」を感じましたが。

逆だったらいいのかと聞かれたら、そうじゃないんだけど…。




ところで、話は変わりますが、
上の本を入力する際、
「ブスの瞳」の「ひとみ」の部分の変換第一候補が、
「眸」でした…。
すごく元日本語教師って感じ?
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2006年10月19日

自家製酵母でパンを焼く

有機レーズンを買って、酵母を作ってみた。
以前もトライしたことがあるが、夫と二人で腹を壊した。
そろそろ、そのときのトラウマも癒されたきたので、
再度挑戦したの。

じゃじゃーん。
ruvann.jpg

酵母から手作り、パン・ド・カンパーニュでござい。
ぶどう酵母の、酸味のある、さわやかな香。
カンパーニュらしい、どっかりしたクラム(中)、
霧吹きでたっぷり水をかけて焼くのでパリッとしたクラスト(皮)。

でも、電子オーブンじゃ限界がある。
どうも、火のとおりが悪い。
ちなみに、蒸気をかけなくちゃいけないんだけど、
感電とか故障が怖いのでできないし。

でも、国産小麦&自家製酵母で、この上なく
贅沢でおもしろいパンができて幸せ。
今度はリンゴとか玄米とか、他の酵母でも挑戦してみよう。
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2006年10月15日

お買い物

土曜は夫の服を買いに渋谷へ。
シャツとパンツを選ぶ。
夫ちょい悪おやじ化計画進行中。花柄のシャツを買いました。

渋谷に行くと、必ず寄ってしまうのが、スペイン坂にあるBIOカフェ。
http://www.biocafe.jp/

ここのベーグルが、うーまいんだ!
もっっっっっちり。
ひたすら、この食感と大きさが好き。
十穀と、かぼちゃベーグルを食べました。
マクロビオティックを意識したカフェだから、栄養的にもグーなのです。

ちなみに、スイーツもおいしい。
マクロビ的スイーツなので、ケーキ屋さんの甘いケーキが好きな人にはものたりないかもしれないけれど、素材の味を大切にした、味わい深い、あっさりしたケーキ。

はー、また食べたくなってきた、ベーグル。
どうやって作ってるんだろうなぁ・・・自分でも焼いてみたいものだ、あの素敵なベーグルを。
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ユージニア

恩田陸さんのユージニア
ユージニア

洗足図書館で見つけて借りた本。
恩田さんの、ミステリ系の作品は、結構最初から最後までピーンと緊張の糸が張っている感じがする。
語り手が変わったり、書き方がころころ変わる。例えば、インタビューを受けている人の言葉であったり、別の人の一人称で書かれていたり。

一つの事件に関わってしまった、それぞれの人の、事件が人生に与えた影響を書いている小説や映画、個人的に好きです。





ところで、洗足図書館は、目黒図書館のHPで、
書籍の検索や予約ができるのだけれど、
このネット上で行える予約というのは便利なようで不便。
というのも、例えば今読みたい、宮部みゆきさんの「名もなき毒」を検索すると、予約人数が600人以上。

最長6週間借りれるんでっせ、いったい、順番回ってくるのいつやねん!
クリック一つで予約できちゃうから、キャンセルしたり、実際には取りにいかなかったりする人も含まれているんじゃないかな。
(↑渋谷図書館で予約したのに、取りにいけなかったこと数回ある…)

だから、あきらめた。
本棚をじっくり見て本を選ぶの、嫌いじゃないし。
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2006年10月12日

オシムの言葉

オシムの言葉

オシムの言葉

糸井重里さんが、サッカーの門外漢でも十分楽しめる本として紹介していたので、糸井さんが楽しんだ本なら私も読みたいわと女子高生のような、やらしさで読んだ本。

サッカーの門外漢でも、オシムさんの偉大さは十分伝わった。
が、サッカーに関する基本的な知識や、選手のことが分からないと、
意味の分からない部分がある。作者が、すごいって言ってるんだから、すごいんだろうなぁなんて、へぼい読み方してしまった。

随分売れている本なので、おじさんたちが、部下の教育に応用するために買っているのかなと思ったのだけれど、初めから終わりまでサッカーの話ですね。(いや、別に文句を言いたいわけではないんやけど)


複雑な民族構成を率いた時代のこと、プロとして選手達に意識を持たせるところ、オシム的ジョーク。大変おもしろかったです。
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2006年10月08日

自宅でパン屋をはじめました

「自宅でパン屋をはじめました」
私じゃないですよ。本のタイトルです。

洗足に、「ワルン・ロティ」というパン屋さんがある。
雑誌「うかたま」でその存在を知り、赤ちゃんを抱っこしながら、電車を乗り換えてまで私は通う。

天然酵母で、「こゆき」という国産小麦を使ったパンが、とっても美味しいという理由が一番なのだけれど、
それに加え、この店主の大和田さんが私は好きなのだ。
好きな人に、パワーをもらいに時々行きたいのだ。

「ワルン・ロティ」は、金土日しか開店していない。
平日は、ワインとチーズの先生として、主婦(?)としてのお仕事があるかららしい。
お父様の開発した小麦粉「こゆき」を使ったパン屋を開きたい、
そういう思いで、パンの制作から販売まで一人でこなしていらっしゃる。

自宅でパン屋をはじめました
自宅でパン屋をはじめました

洗足の住宅が立ち並ぶ路地を入り、洗足図書館の隣の路地を少し入ると、ぱぁーっと真っ赤なお店のアーチが目に入る。「あー、本当に自宅改造しちゃったんだなー」度100%!

赤ちゃんを抱えながらの酵母の研究、パン制作。そして、自宅を改造してのパン屋開業。素敵すぎ。ものすごいパワー。
それに加え、ワインとチーズの先生もしていらっしゃるなんて…。
・・・おたく?はまったら、とことんのタイプやな。


この店主のことを思うとき、
自分の夢ややりたいことの実現が難しいと思っても、
子どもを言い訳には絶対できないと私を激しく戒める。



大和田さんの著作には、こんな美味しい本もある。

おいしいパンのみつけかた
おいしいパンのみつけかた

「パン」をワインのように、テイスティングする方法や言葉を教えてくれる。「味わい」は言葉を覚えるほどに深くなると思っていたけれど、まさか「パン」にまで、それが適応されるとは思わなかった。

この本を読んでから、パンを一つ買っても、見た目、外、中、味、香、かたさ、味、後味、いろーんなことを意識するようになった。(あ、「味」を二回書いてる!やっぱ、ただの食いしん坊か・・・)

夫と同じパンを食べて、それぞれどう思うか話をするときが一番好き。
「おいしい」の一言で、むしゃむしゃ食べるのも、もちろんいいんだけれどね。
私も、自家製酵母でいつか絶対おいしいパンを焼くぞ!!!



※パンを作った人ならご存知のとおり、国産小麦はグルテンが少なく、パンが作りにくい。今でこそ、「春よ恋」「ホクシン」などのパン用国産小麦粉が広く出回るようになったけれど、スーパーで売っている外国産小麦粉のように、イーストをぶちこんだらブーっと膨れましたというわけにはいかない。

けれど、おいしーですよー。国産小麦のパンは。
しみじみ、小麦の旨みが噛むほどに感じられるし、食感はもっちり。女性なら絶対国産小麦パンのほうが好きなはず。
お勧めよーん。(←なんのキャラだ?)
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2006年10月05日

イン・ザ・プール

奥田英朗の「イン・ザ・プール」


イン・ザ・プール


神経科に通うことに至った患者の病状が、精神科医の伊良部先生の素っ頓狂な言動でいつのまにか癒されていく。

まんが「はぐれ雲」って、人格者が馬鹿演じているところがあるけれど、
この伊良部先生は、正真正銘変な人。デブでワガママで偏った人間。
その医者の言動を受けて、患者が自分で感じたり考えたことによって、
つまり自分の言葉で、自分の症状を癒していく。

思えば変な設定だな。
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2006年10月04日

笑う出産(2)

笑う出産2

笑う出産(2)


笑う出産2を図書館で見つけた。
笑う出産同様お気軽本、不真面目だけど、
愛情たっぷりの育児体験本で気が楽になる。

あれですよ、世のまじめな優等生育児書ばかり読んでると、
人としてのバランスが悪いママになっちまいますよ。
(なんてことを言うんだ)

今私の息子はハイハイをしないが、
自らの意思で動くようになったら、本当に大変な生活が待っているのだなと恐ろしくなりました。
調味料の蓋はしっかり閉めよう、と決意。
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2006年10月02日

重力ピエロ

伊坂幸太郎という作家が気になったので、初めて読んでみた。
「重力ピエロ」

重力ピエロ

主人公の弟は、母が未成年の少年にレイプされてできた子、春君。
その兄弟と、兄弟の関わる放火事件の謎解き。
春君の、生まれながらの苦しみや、社会的な許しや親の選択など、
めっさ重いテーマが格で、今まで関わらなさ過ぎた視点を与えられて、
ちょっと疲れました。
ミステリとしてはイマイチ。めずらしく途中で先が読めた。
(私がすごいのかなぁー)

この話に出てくる、お父さんが好き。

「父が無能だったとは思わない。むしろ、逆ではないか、と推測もしている。ただ、他人に能力をひけらかす種類の人間ではなかった。そして、他人に能力があることをひけらかさない限りは、穏やかさだけが取り柄の、無能な人間に見えてしまう種類の人間だった」

こういう人を表現するには、こういう言葉があったのか。
伊坂幸太郎さんの、人を描写する表現が面白いと思った。
人のソムリエ。
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